2018/04/15
商売を継続していくうえで、常に自分の事業を分析し続けることが不可欠です。そのクラシックな資料としては、決算書や資金繰り表、月次試算表などがあります。といっても、それだけでは、読み方をいくら知っても経営者としてはなかなか腑に落ちなかったり、理解したとしても日々の事業判断に活かすことができない場合が多いです。そのような事態に陥る原因と解決策を書いてみました。
自動的に出力される資料
日々の経理業務をきちんと行っていれば、会計ソフトから自動的に出力されるものとしては、月次試算表(1か月の損益をあらわしたもの)/前期対比表(前期と比べての増減をあらわしたもの)/部門別試算表(店舗ごとの損益をあらわしたもの)などがあります。一般的に税理士事務所から提供されるものも、これらのものを基本にしています。
事業の判断に使うには情報が不足している
これらの資料はどんな事業を行っても同じ貸借対照用と損益計算書という形式のものです。飲食店を経営している会社でも、不動産賃貸オーナーであっても同じフォーマットに落とし込まれ自動的に作成されるものです。しかし、一か月分の売上は合計○○円です、という試算表は、会社外の人にとって、その事業を理解するためにはあっさりしていて分かり易いものですが、その事業を行っている経営者自身が経営判断に利用しようとする際には、そこから得られる情報はあまりに少ないすぎます。
例えば、居酒屋店の経営者が経営判断のために売上を分析しようとすれは、曜日別ではどうか?店舗別ではどうか?日別ではどうか?客単価はどうか?何を見てきた客なのか?何人グループが多いのか?どんなもの注文しているのか?際限のない切り口の情報が求められます。
そこで、月次試算表などに加えて、会社独自で必要な情報を網羅した分析表を作っていくことが必要になります。ここでは、Excelを利用した分析資料をご紹介します。
会社オリジナルの売上分析資料の作り方
① まず、売上ごとにデータを入力して整理します。実際には、レジシステムから出力されるものを加工したり経理作業の中で並行して作成します。・・・今回は、3店舗の居酒屋の売上データを整理しました。分析したい切り口の情報を入力することが必要です。
② 次に、ピポットテーブルを使って表やグラフを作成します。いろいろと右枠の切り口をチョイスして整理したい情報を得ることができます。
・・・例えば、この居酒屋さんが、数日前にサワーとハイボールは1杯目半額というチラシを配布していた場合。このように整理すると「チラシを見て来店した人は、狙い通り1杯目にサワーとハイボールを頼んでいる、そしてチラシを見て来店する人は日を追うごとに減少している」という効果が事実として見えてくるのです。そして、次のチラシをこの効果を踏まえて考えるのです。
このような詳細な分析資料と全体を捉える月次試算表を合わせて参照し、事業の現在を把握して、今後の経営に活かすのが良いです。税理士事務所にもサポートしてもらいましょう。
♦♦事務所では・・♦♦
毎月訪問するお客様には、上記のような分析資料の作成のサポートもさせていただきます。整理した月次試算表とオリジナルな売上分析を合わせて「月次報告書」として、日々の経営判断に活かせる資料の提供をしていきます。
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