【更新休止中!】税理士への頼みごと|税理士 澤口洋輔のブログ

申告書を作る以外に税理士は何ができるの?何を頼んでいいの?そんな疑問に自分として答えてようと書きました。もちろん、澤口税務会計事務所は、これら「頼みごと」の全てにご対応しています。お気軽にお問い合わせください。

空いてきたアパート脇の駐車場。アパート住人以外に貸すことの損得を計算してもらう

time 2015/07/08

空いてきたアパート脇の駐車場。アパート住人以外に貸すことの損得を計算してもらう

車は一家に一台の時代が変わってきています。特に、電車などの公共交通機関を使えば不自由しない都会では、車の所有率が下がっています。不動産賃貸業の方のここ数年の申告書を見てみると、住人の中で車を持たない方が増えたことによって、アパート・マンション脇の住人用の駐車場にも空きスペースが増えています。
そして、このスペースがもったいないと、住人以外の近所の方に貸そうと募集を始める方がでてきています。ただ、この住人以外に貸すことには注意すべき点があります。そのあたりのことを書いてみます。

アパート・マンション脇の駐車場にかかる相続税

注意すべき点とは、住人以外に貸すことが相続税の金額を上げてしまうところにあります。

相続税とは、シンプルに言うと「亡くなった人が、亡くなるその瞬間に保有していた全ての財産を基準にその財産を相続した人に課税される税金」です。その瞬間の預金通帳の残高・不動産の評価額・株式の評価額・借入金の残高などを積み上げて合算していき、その合計額に税率を乗じて計算します。

例えば、下の写真のような賃貸マンションと駐車場を保有していた場合。

キャプチャ

マンション前の駐車場スペースが、「マンション住人専用の駐車場」の場合と空きスペースを利用して近所の人にも貸して「住人専用ではない一般の駐車場」である場合で、同じ駐車場の土地でも、評価額が変わります。そのため、この評価額の合計に税率を乗じた相続税も変わるのです。

マンション住人専用の駐車場

土地の評価額 × 82%又は79% = この駐車場の評価額

80%程度評価が下がるのは、住人専用なのでアパートやマンションと一体に利用されているものとして、貸しているという制限を負っている土地だと考えられるからです。

住人専用ではない一般の駐車場

土地の評価額 = この駐車場の評価額

住人専用でないと評価が下がらないのは、一般の駐車場については借りている人は借主の権利を重視する借地借家法の保護を受けず、貸しているという制限をあまり負っていない土地だと解釈されるためです。

つまり駐車場の評価額では、「住人専用の駐車場専用でない一般の駐車場」となります。

比較してみる

例えば、この写真の駐車場の ”土地の評価額” が5,000万円だった場合。駐車場の評価額とそこにかかる相続税の金額はどうなるでしょう?仮に税率が30%として計算してみます。

キャプチャ

このケースでは、「住人専用の駐車場」であったものを、空きスペースができたので近所の人に募集をかけて入ってもらい「専用でない一般駐車場」となった場合に、相続税が270万円増えることになります。

選択肢は3つ!・・損得を具体的に計算してもらう

空きスペースができてきた場合、どう計算して損得を掴んで選択をしたらよいのか。
まず、【①】空きスペースを住人以外に貸すことで増える毎年の収入手取り額の自分が将来亡くなるまでの合計額と【②】住人以外に貸すことで増える相続税の負担増加額を計算して損得を掴みます。

そして、その損得から選ぶ選択肢は基本的に2つです。

1.【 ① 】 【 ② 】→ 空きスペースを住人以外にも貸して「一般駐車場」にする
2.【 ① 】 【 ② 】→ 空きスペースは住人以外に貸さないで「住人専用の駐車場」のままにする
空きスペースが、1台とかであれば、2のケースが大半ですが、空きスペースが増えてきて住人以外に多く貸すことが可能になってくると、1のケースになってきます。これは具体的に計算してもらいましょう。

さらに、3つ目の選択肢として駐車場の中にフェンスを設けたりして、「住人専用の駐車場」と「一般駐車場」を明確に区分するという方法もあります。フェンスを設ける等に費用もかかるので、ある程度の規模を超える駐車場の場合には具体的に計算してみて、この選択肢も考慮してもらいましょう。

相続対策は、マンションを建てるなどの大きな出費をするものだけではありません。このような具体的な精緻な計算をしてみて、それを基に小さな判断をしていく。この積み重ねが大事だと考えています。どんどん計算してもらいましょう。

澤口洋輔のプロフィール

澤口 洋輔

澤口 洋輔

澤口税務会計事務所の代表税理士。 横浜市港北区出身、昭和55年生まれの35歳、3児の父。個人事業から中小企業、資産家から上場企業まで幅広い税務業務の経験を経て、2015年7月独立開業しました。企業経営から相続までの一貫したトータルサポートを信条に業務展開中です。 詳しくは、詳細ページをご覧ください。 [詳細]

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